輸入小麦の価格高騰を受け、道産小麦や道産米粉の引き合いが強まっている。小麦粉を外国産から道産に替えたイタリア料理店のほか、米粉製造の設備投資に乗り出す道内の製粉業者の動きも目立ってきた。外国産小麦との価格差が縮まってきたことで、味の良さや安全性の高さといった「道産ブランド」があらためて見直されている。
東京都町田市のイタリア料理店「ルーチェ」では、ピザ約二十種類の生地に江別製粉(江別)の道産小麦粉を使う。三年前まではイタリア産小麦粉だったが、今ではすべて道産小麦粉に切り替えた。
道産小麦「春よ恋」100%の生パスタをつくったのは、札幌市中央区の「イルピーノ」。昨夏から一般家庭向けにも発売。今月から日本航空子会社ジャルックスの通販カタログに採用され、順調に販路を広げている。
都心の料理店やパン店を顧客にする東京の卸業者によると、パン向けの外国産小麦粉は二十五キロ四千円。道産のハルユタカは同五千円とまだ割高なものの、「一年で外国産が平均三割強も値上がりしたため、道産へ切り替えたいという相談が増えている」と話す。
一方、小麦に代わる材料として注目度を高めているのが米粉だ。ここ二、三年の需要拡大に伴い、道内の製粉業者が相次ぎ設備投資を実施。米粉開発・製造のベンチャー企業、加藤粉体技術研究所(小樽)は約二億円を投じ、昨年十月に新工場を稼働させている。道内大手のツカモトミルズ(札幌)も二○○六年三月、道内最大級の米粉の大型微細製粉機を導入した。
加藤粉体の商品は東京・銀座の高級洋菓子店がロールケーキの生地に採用しており、「小麦価格の上昇は追い風」と加藤進社長。
ツカモトミルズも東洋水産のカップめんの材料として使われた実績を持ち、大手メーカーからの問い合わせが引きも切らない。
輸入小麦の政府売り渡し価格は四月から30%値上げされる見通し。ツカモトミルズの鎌田英宏社長も「外国産はまだまだ高値基調にある」と話し、道産人気を下支えする気配はしばらく続きそうだ。
(北海道新聞より引用)
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